こんにちは。
管理栄養士のはっつです。
前回はエネルギーのことをお話したので
バランスの良い食事についてお話したいと思います。
その中でも今回は主食です。
「バランスの良い食事にしましょう」とよく聞きませんか?
主治医から、看護師から、栄養相談で栄養士から・・・。
「バ・ラ・ン・ス」
使い勝手の良い言葉なんです。
「糖質を制限しましょう。」や「タンパク質を摂りましょう。」より
実行するのは難しいと思います。
では、よく使われる「バランスの良い食事」とは、どんな食事のことを言うのでしょうか。
バランス良く摂るには「質」と「量」が大切です。
まず、質(性質)の特徴を覚えましょう。
主食の主な栄養素は炭水化物です。
一時期、糖質制限が流行りましたね。
主食はご飯やパンや麺だけでなく、
芋類も主食です。
また、炭水化物の多く含まれる野菜も主食になります。
炭水化物が多いので、大豆以外の豆類も該当します。
糖質=炭水化物と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
炭水化物?糖質?何が違うの?と思っている方のためにご説明します。
糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたものになります。
お菓子やお酒の表示に糖類ゼロと書かれていても、砂糖などの糖類が含まれていないが、糖類以外の糖質は含まれている可能性があるので、注意が必要です。
糖類の多くは血糖値を急上昇させます。
血糖値が上がると、膵臓から血糖値を下げるホルモンのインスリンが分泌されます。
インスリンの作用で、血液中のブドウ糖が筋肉や脂肪組織に取り込まれたり、
グリコーゲンという蓄える糖質に変わることで、食後の血糖値は戻ります。
グリコーゲンとして蓄えた分以上の余分なブドウ糖は、肝臓で中性脂肪に変わります。
では、血糖値を上げないために「主食を抜いてしまおう!」
と思う方がいるかもしれません。
糖質制限で極端に主食を抜いてしまうと、食物繊維も減ってしまいます。
食物繊維は、食べ物のコレステロールやブドウ糖の吸収を抑えてくれます。
また、善玉菌のエサになって腸内環境を整えます。
さらに、便のかさを増やしてお通じを整えます。
また、食事から炭水化物を減らすと栄養不足になり、代謝が下がります。
脂肪がエネルギーとして消費されにくくなるので、さらに太ってしまいます。
適量食べることが重要ですね。
では、「量」についてです。
主食の適量とはどれくらいなのでしょうか?
「食事バランスガイド」というものがあります。
厚生労働省と農林水産省が共同で平成17年に作成されました。
作成されてから14年経ちますが、どこかでこのマークを見たことがあるのではないでしょうか。
食事バランスガイドの一番上の段が主食です。
適量チェックでいくつ必要か調べます。
例えば、70歳以上の女性の場合、主食は4~5つになります。
この表の重量で計算してもよいですし、
この表でおおまかに計算してもよいでしょう。
主食を4つ摂るとすると
朝:食パン6枚切1枚(1つ分)
昼:ざるそば(2つ分)
夕:ごはん小盛り1杯(1つ分)
となります。
出来ましたでしょうか?
コマが傾かないようにしましょう。
次回は主菜のお話をしようと思います。
お楽しみに☆
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